2008年8月26日火曜日

NextD 8.1 Managing is Designing ?

8.1 Managing is Designing ?


要約:
Case Western Reserve UniversityWeatherhead School of ManagementのPh.D.であるFred Collopy氏とRichard J. Boland Jr.氏とGK VanPatter氏(NextD)との対談。対談の主な論点は、「デザインの視点からのアイデアがいかにして経営を改善しうるか」という事に関してである。この論点に関して、Weatherhead School of Managementで行われた「Managing as Designing」という一連のリサーチプログラムの内容に関して、Q&Aで対談が進んでいく。

Managing as Designingは、Fred氏らが、経営におけるデザインの重要性、具体的にはデザイン思考が経営において果たす役割、という問題について、著名な建築家・アーティスト・音楽家・コレオグラファー・プロダクトデザイナーらを招き、経営学者たちを交えて当該の議題について議論をしたものである(ドキュメンタリーとしてDVD化されているらしくここでデータが手に入る)

Managing as Desiginingの中でFred氏は、
1. How can ideas from design inform and improve management ?
2.How can designing complement analyzing and deciding as core managerial skills ?
という2つの問いを提示している。Case Western UniversityではSchool of Managementの校舎のデザインにフランク・ゲーリーを招いたそうであるが、この時のゲーリーのデザインプロセスが、上記2つの問いに回答する端緒となるとしている。

ゲーリーのデザインプロセスで注目すべきは、可能な限り物事を流動的にしておくことであった。場所の決定や、あるフロアにおける他の施設との関連性などは常に流動的に変更された。また、ゲーリーらは、プレゼンの際に、建築物のモデルを提示したが、そのモデルは単に「思考のためのツール」であり、建築物の完成系のモデルではないとしていた(そのため、次のミーティングではモデルの形が全く変わっている事もあった)。この事例から、経営や政府の場合と比べて、直面している問題に対して、より柔軟に思考していることが分かった。

Fred氏は、従来的な経営の教育では、分析(analize)し意思決定(make decision)できる学生を育てることを主眼としてきており、これに関してはかなり達成されたと言っている。しかしながら、現代では、明確な線引きができないような複雑な問題(明確な一つの正しい解決策が無いような問題)が現れていることによって、従来の手法では不十分となっており、そこにデザイン思考の必要性が出てきたと述べる。

Managing as Designingの中では、下記の5テーマを挙げられており、対談中では特に「Multiple Models・Throwness・Liquid-Crystal」について言及がある

・Multiple Models
・Throwness
・Collaboration
・Liquid-Crystal
・Legacy

「Multiple Models」「Throwness」について
複数のモデルを用いることと、「投げ込まれている」状態を受容することが重要である。これは分析的な研究と直感的なジェスチャーのようなもののバランスをつくることが大切ということである。MIT Media Labでは「手で考える」ことの重要性を、デザインの原理としている。

「Liquid-Crystal」について
ゲーリーのデザインプロセスにもあったように、物事を流動的にしておくということ。プロジェクトを凝固しようとする圧力が働いたときにこそ、プロジェクトを流動的に保つことが大切である。

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